インフレーション 【INFLATION】

インフレーション (通貨膨張)

インフレーション とは、物やサービスの値段が全体的に継続して上がり、貨幣価値が低下することです。
インフレーション の原因のひとつに好景気があります。景気が良いとモノがよく売れて、総需要が総供給を上回った場合、物の値段が上がります。

 

需要インフレーション
価格が上がる ⇒ 需要が供給より多い場合 
価格が下がる ⇒ 供給が需要より多い場合

 

ディマンド・プル・インフレーション (demand-pull inflation)

日本銀行中央銀行)は 資金供給量を増やし、低金利政策をとることで 人や企業がお金を借りやすくする。
よって企業は設備投資や、雇用を促進(失業率の改善)させ、人と企業共に購買力を促進させ総需要を上げる。
『景気が良い』と感じた国民は購買力があるので、消費が増え物不足になり物の価格が上昇する。物の値段が上がると給料が上がる。

景気拡大により、需要が大幅に増加し、供給を上回ったことで起こる物価上昇のこと。

 


コスト・プッシュ・インフレーション (cost-push inflation)

モノを生産するコストの上昇によってもたらされる物価騰貴。
原材料費や人件費、光熱費の高騰により、企業(供給者)が利益の減少を懸念し物の価格を上げる。この場合は需要がある、なし に関わりはなく、雇用改善、給料が上がるなどといった事は期待できません。所得が上がらないのに、物価が上がればますます景気は悪くなる要因になります。

需要には関係なく、供給者の生産コストの増加が原因で起こる物価上昇のこと。

 

ハイパーインフレーション
急激に物価が上昇し、お金の価値が急激に減少する。物の値段がわずか数か月で100倍や1000倍など異常に上昇すること。

現在の貨幣とはただのモノ(紙)であり、実際には何の価値もありません。それぞれの国が、自国の通貨に『信頼』という価値を持たせ取引き手段として成立しています。
そのため、国の借金が増え、返済が困難となり 国の信頼がなくなった時、その国の通貨価値は大きく下落します。
日本では第二次世界大戦後、大量に紙幣を発行し、自国の通貨の価値を下げ、戦時中の膨大な額の借金縮小を、無理やり行いました 。政府は国民の預金封鎖(国民の銀行口座を凍結&没収)そして新円切替により財政を立て直しました。
アルゼンチンでは1988年 から、ジンバブエでは2008年頃からハイパーインフレが起こり、経済が崩壊しています。現在ではトルコ 通貨リラが急激に下落しています。

政府の方針や、他国間との貿易による関税、国内情勢(紛争)、需要と供給量のバランス。
そして『今後も物価が上昇するはずだ』と予想する集団心理など、インフレーションを引き起こす要因は様々です。